腐要素を含むネタ。傾向は固定ページに記入予定。専用のパスをかける予定。
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七夕当日にネタが降りてきたものの結局当日に間に合わんかったやつ。書きたいネタの3割くらいしか書けてないので続きや前日譚もそのうち書きたい。
前提条件
・シウグナス編1周目エンド後の話
・ミヤコ市は共通ルート進行(あんまりその要素はない)
・綱紀は眷属になってる
注意事項
・眷属周りの捏造
・エンディング後の仲間の居場所捏造(綱紀がミヤコ市に帰還、戦士団はヨミに留まっている)
・雑な七夕の説明
それでもOKという方はどうぞ
◇◇◇
主の声が聞こえた。
彼が、この地に再び訪れる。
◆◆◆
初めて会った場所に彼は現れた。
「あの旅以来だな、御堂綱紀よ」
この声に安心感を覚えるのは眷属の本能故だろうか。
「久しぶりやな、闇の王さん。今回は1人なんやな」
「戦士団に隠れてここに来たからな」
「それ後で怒られるやつやで」
「明日には戻るから問題ない」
「そういう問題ちゃいますわ。ちゃんと連絡はせなあかんよ」
「考えておこう」
「反省しとらんやろ闇の王さん」
口ではああ言うたけど誰にも言わずに1人で自分に逢いに来た。その事実に喜びを覚えとる。想像以上に自分はー
「ところで草に何か引っかかっているがこれはなんだ」
闇の王さんは駅前の七夕の笹を指差して俺に問いかける。ああそういう人やったわ!
「それは七夕飾りやな。笹に願い事を書いた短冊を吊るしとるんや」
「つまりこの飾りには人々の闇が詰まっているというわけか」
「相変わらずブレへんな闇の王さんは…」
「しかし何故以前ここを訪れた時はこの飾りはなかったのだ?」
そう問われて七夕の伝説の説明をした。仲睦まじい夫婦がいたが天によって離れ離れにされたと。一度は引き裂かれたものの2人があまりにも悲しんだが故に年に一度天の川を渡って会うことを許された、それが今日なのだと。
「ほう、この地の人間は面白いことを考えるな」
「特にミヤコ市は昔からの伝統を大切にしとるからこういう伝説や祭りが多く残っとるんや」
旅の間、時に今日のようにガイドをし、時に突拍子もない行動に振り回され、時に「眷属」として共に過ごしてきた。
彼が玉座を取り戻した後、ミヤコ市に戻ったことに後悔はない。それでも会うともっと一緒にいたいと願ってしまう。願いが吊るされた笹が目に入る。織姫と彦星も同じことを思ったんやろうか。
「それで……折角今日来はったなら、自分と、七夕デート、してくれへんやろうか」
あかん、欲がこぼれてもうた。しかも小さな頃から知っている伝説に自分達を重ねて、なんて。
「ああ今のは忘れ」
「よかろう。この地の形に合わせるのも面白い」
闇の王さんが自分の手を取った。
「ちょ、闇の王さん。みんな見とるんやけど」
「ほう、手を繋ぐのは嫌だったか」
「そういうわけやないけど…」
「なら問題はないな」
闇の王さんの目が赤く光る。
「それとこのデートとやらの間は私のことを名前で呼べ」
眷属としての本能はこの瞳に抗えない。
「わかりました、シウグナスさん」
だがやられっぱなしで終わりたくはない。
「その代わり自分のことも綱紀、と呼んでもらうで」
「承知した、綱紀よ」
一日限りの逢瀬が、始まる。
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明確にBL要素ある小説書いたので、その手の描写があるものはワンクッション置くためにパスかけてあります。
現在設定してるのはバルアサ、闇綱ですが今後増えるかも。
以下、該当カプのパスのヒントです。
バルアサ→2人の職場をローマ字5文字で
闇綱→闇の王と綱くんの出身地を繋げて数字6文字
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現在設定してるのはバルアサ、闇綱ですが今後増えるかも。
以下、該当カプのパスのヒントです。
バルアサ→2人の職場をローマ字5文字で
闇綱→闇の王と綱くんの出身地を繋げて数字6文字
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闇綱が見たい。ただこの2人なら綱闇もありな気がする。
私の中では闇の王は左かなと思ってたけどツナ相手なら右アリだと思ってる
私の中では闇の王は左かなと思ってたけどツナ相手なら右アリだと思ってる
2部くらいのグル→レノの話。明確にCP要素あります。いつかレノ視点を書きたいと思ってから数年経ってる。
補給のために立ち寄った島で、私達はいつものように宿の部屋で酒を飲みながらカードに興じている。島に到着したころから風が強くなりだした。レノが聞いた話によると今夜には嵐が来るという。
酒瓶が半分空いたころだろうか。レノがおもむろに口を開いた。
「旦那はやっぱり凄いな。どんな時でも紳士だ」
「そんなことはない。私は醜い存在だ」
「少なくともオレはアンタのことをいい男だと思ってるぜ?」
またこの笑みだ。それなりの時間を共に過ごして気が付いたが、レノは時々戦闘やギャンブルに臨むときや仲間たちと接するときとは少し違う表情を見せることがある。初めて私のことを「旦那」と呼んだあの日に見せた笑み、銃を教わった時に微かに触れた指の温度、船室で共に飲む時の穏やかな目。この声が、ぬくもりが、表情が、私を虜にするのだ。できるなら、私以外にこの表情を見せて欲しくないなどと邪な思いを抱いてしまうほどには。
「今度また新しい遊びを教えてやるよ。旦那ならすぐに覚えられるはずだ」
「それはありがたいが、私などにこんなに時間を割いていいのか」
「オレは旦那だからそう言ってるんだぜ?」
レノはこんな異形の私にも優しい。彼にとってはきっと何も知らない子供にものを教える感覚なのだろう。だが、私にとっては。
「なあ旦那、もっとこっちに来いよ」
今日のレノは少し様子が変だ。ふと酒瓶を見ると先程より酒の残量が明らかに減っている。普段より明らかにハイペースだ。火照った顔にとろんとした紫の瞳が嫌でも目に入る。これ以上は色々な意味でまずい。
「レノ、飲みすぎだ。そろそろ止めたほうが…」
一際雨音が強くなった。窓枠も先程からガタガタと音を立てている。今にも壊れてしまいそうだ。
「なあ旦那、オレは…」
一瞬窓から光が見え、ドカンと音がした。すぐ近くに雷が落ちたのだろう。
「すまないレノ、何か言ったのか?」
「…いや、大したことじゃない」
「…そうか」
彼は何を言おうとしていたのだろうか。私に聞かれたくないようなことだったのだろうか。
世界から祝福されるような「なにか」を持っている君とは違い、私は世界に疎まれる、おぞましい存在だ。こんな醜い異形が君に他の仲間とは違う特別な想いを抱いている、なんて君が知ったらどう思うのだろうか。きっと気味悪がられ、今まで通りに接してくれないだろう。だが、もうこの想いを断ち切ることなど不可能な領域になっているのかもしれない。君が駄目だと言おうと一生好きでいたい、なんて思ってしまったのだから。畳む